アナザー7種の茶碗、利休外七種。
長次郎作の楽茶碗の中でも特に名作中の名作の7種を利休が選んだとされる「利休七種」を先日ご紹介しました。七種の神器とまで言い切ったそのお話しに続きがありました。通常の利休七種を利休内七種として、それとは別に利休好みの茶碗を七椀選んだものが存在するそうです。それが今回ご紹介する「利休外七種」です。
それでは、それぞれ見ていきましょう!
01
黒楽茶碗 銘 雁鳥(がんとり)
低重心でどことなく「俊寛」に似た姿かもしれません。
02
黒楽茶碗 銘 小黒(こぐろ)
行方不明です。Webでいろいろ探したのですが、写真がありません。名前だけしか出てきません。大黒の廉価版かな?とくらいに思っていたのですが、ここまでミステリアスだとちょっと気になりますね。小黒!どこにいる!?
03
黒楽茶碗 銘 閑居(かんきょ)
こちらも行方不明です。
04
赤楽茶碗 銘 一文字(いちもんじ)
茶碗底中央に利休が「一」の字と漆で直書きにしていることから「一文字」という銘がついたそうです。長次郎作の中でもナンバー1の出来栄えだったのでしょうか?「無一物」にも似た端正な顔つきです。
05
赤楽茶碗 銘 太郎坊(たろうぼう)
ふっくらと丸い腰から胴がまっすぐに立ち上がり、口縁が内にわずかにすぼまる姿がかわいい太郎坊です。
京都の愛宕山に住んでいたという大天狗の名が「太郎坊」で、愛宕の坊へ好んで遣わすということで付けられた銘だそうです。
06
赤楽茶碗 銘 横雲(よこぐも)
茶碗の景色が、明け方の空に横に長くたなびく雲のように見えることから名づけられたそうです。ちょっと長次郎っぽくない気がするのは私だけでしょうか?
07
赤楽茶碗 銘 聖(ひじり)
寺社に属さず日本各地を回遊した仏僧を「聖」というそうです。この茶碗もいろんな持ち主の手にまわったのでしょうか?
【まとめ】
ということで、「利休外七種」でした。ご紹介しようにも情報があまりにも少なくて、かなりミステリアスで逆に興味を引かれました。どこかのだれかが持っているこれらの茶碗の実物をいつか拝んでみたいものです。